ライバーの確定申告はどうする?収入の確認方法や経費・控除についても解説

ライブ配信アプリの多くは、「投げ銭」と呼ばれるリスナーからのアイテムやギフトによって収入を得ることができます。

「税金は支払わなくてもいいのかな?」
「確定申告って何?」
お金を稼ぐことで、このような疑問が浮かぶライバーもいるかもしれません。

ライバーで収入を得ている以上、忘れてはならないのが「確定申告」です!

専業と副業とで要件がそれぞれ異なるなど、確定申告には細かいルールがあります。誤った知識で所得を少なく申告したり、確定申告を怠ったりすると脱税行為に該当する恐れがあり危険です。

今回はライバーに向けて、確定申告が必要になる要件や仕組み、簡単な流れなどを解説します。


この記事は「税理士法人CROSSROAD(クロスロード)」様による監修のうえで作成しています。

税理士法人CROSSROAD ホームページURL:http://www.crossroad.or.jp

1.ライバーに確定申告は必要?

確定申告は、すべてのライバーが行わなければならないのでしょうか?
まずは、確定申告が必要になる要件についてお話しします。

1-1.そもそも確定申告とは

確定申告とは【毎年1月1日から12月31日】の所得および所得税額を計算し、所得と所得税を税務署へ申告することです。

普段聞き慣れない単語が多く、すでに頭が混乱している方もいるかもしれませんね。

「所得」とはライブ配信で得た収入から、ライブ配信にかかった費用(経費)を引いた金額のことです。
また、「所得税額」は、所得から所得控除を引いた「課税所得」に、税率を計算して求められる金額です。

「所得控除」は一定の要件に当てはまる場合に、所得から差し引く金額のことです。社会保険料などが、これに該当します。

確定申告は通常、【毎年2月16日から3月15日】の間に行わなければなりません。
ただしライバーの確定申告は、税金が戻ってくる「還付申告」に該当するケースが大半です。
その場合は【1月1日から】確定申告をすることが可能となります。

1-2.専業ライバーは年間所得が48万円を超えると確定申告が必要

専業ライバーの場合、年間所得が48万円を超えると確定申告が必要です。
詳しい仕組みは、次の通りです。

所得控除の一つに「基礎控除」という項目があります。
これは本人の合計所得金額が2,400万円以下の場合、所得から一律48万円を差し引くことができる控除です。

基礎控除は納税者本人の合計所得金額によって変動し、2,400万円を超えると控除額は減少します。
2,500万円を超えると、控除額は0円になるので注意してください。

つまり年間所得が48万円を超えると、【課税所得がある=所得税の確定申告の義務が発生する】というわけです。

1-3.副業ライバーは雑所得20万円を超えると確定申告が必要

副業ライバーの場合、雑所得が20万円を超えると確定申告が必要です。

「雑所得」とはどの所得にも当てはまらない、いわゆる「その他の所得」のことです。公的年金や副業にかかわる所得などがこれに該当します。

ライバーによる年間の雑所得が20万円以下であれば、原則として確定申告は必要ありません。
ただし次のいずれかに該当する場合は、所得税の確定申告をしなければならないので注意してください。

  • 本業の年収が2,000万円を超える方
  • 給与を2か所以上からもらっている方
  • 医療費控除や住宅ローン控除などを受ける方(住宅ローンは初回のみ)

また確定申告が不要な場合でも、住民税の申告はしなければなりません。
各市区町村の役所で、住民税の手続きを行いましょう。

1-4.事業所得の場合は青色申告がお得

確定申告には「青色申告」と「白色申告」の2種類があります。
ライバーで得た収入は雑所得にあたるケースがほとんどですが、事業所得がある方は青色申告を利用するのがおすすめです。

青色申告とは日々の取引を記録する目的で一定の帳簿を備えて記帳し、その記録に基づいて確定申告を行うことです。税金面で優遇を受けることができるため、節税対策として有効な手段とされています。
ただし副業ライバーの雑所得は、青色申告を利用できないので注意してください。

青色申告を行う具体的なメリットは、次の通りです。

  1. 青色申告特別控除が受けられる
    青色申告を行うことで、青色申告特別控除を受けられます。
    控除額は通常55万円ですが、電子申告を行うなど一定の要件を満たすことで65万円にできます。
  2. 青色事業専従者給与額を必要経費に算入できる
    もっぱらその事業に従事する同一生計の15歳以上の親族については、給与を必要経費に算入することが可能です。
  3. 少額減価償却資産の特例の対象となる
    10万円以上の資産を取得した場合、通常は全額経費になりません。一定の期間に、経費として少しずつ計上する必要があります。
    ただし、青色申告を行った個人事業主の場合は例外です。1個あたり30万円未満の「少額減価償却資産」を購入・使用した場合に、一括で計上できるという特例の対象になります。

2.ライバーの収入の確認方法

確定申告が必要かどうかを確認するためには、まず自分の収入を知っておく必要があります。
収入の確認方法を、アプリ別に解説します。

2-1.Pococha(ポコチャ)から直接収入を得ている場合

Pocochaでは、源泉徴収票や収入明細を発行してもらうことができません。
そのため収入額や徴収額などは、PocochaのWebページから自分自身で確認する必要があります。

確認方法は、次の通りです。

  1. Pococha.comのWebページにアクセスする
  2. 画面上部の【ダイヤ交換(黄色の丸に仰いだイヤマーク)】⇒【ログイン】⇒【交換/換金履歴】⇒【換金】を順にタップする
  3. 該当年度分の合計換金額・合計源泉徴収額・合計振込額が表示される

「合計振込額」はいわゆる手取り額であるため、収入額とは直接関係がありません。収入額として計上しなければならないのは「合計換金額(換金申請額)」です。
「振込額=収入額」というわけではないので、勘違いしないよう注意してください。

また「合計源泉徴収額(源泉徴収額)」とは、所得税の前払い額のことを示しています。これは税金の前払い分である「換金額×10.21%」が控除されたのち、ライバーに振り込まれる仕組みであるためです。
確定申告の際は「収入額」ではなく、「源泉徴収税額」という項目に転記する必要があります。

2-2.17LIVE(ワンセブンライブ)から直接収入を得ている場合

17LIVEでは、源泉徴収票の発行をしてもらうことができません。
収入額の確認方法は、次の通りです。

  1. マイページをタップする
  2. 【もっと見る】をタップする
  3. 【ロイヤリティ】をタップする
  4. 【ロイヤリティレポート】をタップする
  5. 【今月のロイヤリティ】もしくは【17Q賞金】をタップする

Pocochaと同様に「振込額=収入額」ではないので、勘違いしないよう注意してください。

2-3.ライバー事務所から収入を得ている場合

ライバー事務所に所属し、そこから収入を得ている場合は、ライバー事務所に依頼をすれば「支払調書」を発行してもらえます。
収入額などが記載されているので、確定申告の際に使用してください。

支払調書の発行は義務化されていないため、受け取れないことがあります。
そのような場合は、自分自身で収入額を集計しなければなりません。

支払調書に記載されている「源泉徴収額」は、所得税の前払いとして天引きされた額です。
確定申告の際は、「源泉徴収税額」という項目に転記する必要があります。

ライバー事務所に所属している場合は、確定申告についてわからないことがあれば相談に乗ってもらうことが可能です。
場合によっては、税理士を紹介してもらえるケースもあるでしょう。

確定申告に関して不明点や困ったことがあれば、所属しているライバー事務所へ確認することをおすすめします。

3.ライバー活動で発生する経費とは

次のいずれかに該当する場合、確定申告の際に経費として計上できる場合があります。
経費は税額をおさえるために重要な役割を果たすため、漏れがないよう確認しましょう。

3-1.ライバー活動で計上できる経費の例

確定申告において、経費として認められるものは次の通りです。

  • ライブ配信に必要な撮影機材(スマホスタンド、ライト、パソコンなど)
  • ライブ配信用のメイク道具や衣装
  • ライブ配信用のインテリアや小道具
  • ゲーム配信などに使用するゲーム代やソフト代
  • ライブ配信に関係する飲食費や会議費
  • 野外での配信にかかった旅費交通費
  • プレゼント配信に関連する費用
  • グッズ作成費用や在庫を置くためのトランクスペース代(グッズ販売で得た利益は収入になります)
  • ほかのライバーへの投げ銭代や広告宣伝費(リスナー獲得の目的があるなど、事業に関係する場合のみ)
  • ライバー事務所へのマネジメント料や税理士報酬
  • 家賃、水道光熱費、通信費など

経費として認められるためには、事業に必要かつライブ配信に関連して発生するものでなければなりません。事業に必要であると判断されるためには、誰が見てもそうだと言える客観性が重要です。
領収書など、経費の証拠になるものは大切に保管しておきましょう。

プライベートで購入した服や、ライブ配信でまったく使用しないパソコンなどは経費として計上できないので注意してください。

3-2.生活費に関わるものは事業に必要な割合を経費計上する

自宅でライブ配信を行っている場合に注意しなければならないのは、家賃や水道光熱費、通信費などの計上です。

これらはライバー事業だけでなく、プライベートの生活費としてもかかるお金であるためです。事業用とプライベート用の区別を客観的に説明し、事業に使用した分のみを経費として計上する必要があります。

例えば月間の配信時間が100時間、在宅時間が400時間である場合、事業割合は4分の1です。

1か月の家賃が8万円で電気代が1万円かかった場合、
【家賃】8万円÷4=2万円
【電気代】1万円÷4=2,500円
このように、2万円の家賃と2,500円の電気代を家事按分して経費に計上できます。

この算出方法は、あくまで一例です。
税務署に合理的な説明ができれば、ほかの算定方法でも構いません。

4.ライバーの確定申告で活用できる控除

“控除には「一定の金額を差し引く」という意味があります。
ライバーが確定申告の際に活用できる控除は、次の通りです。

  • 社会保険料控除
  • 小規模企業共済等掛金控除
  • 医療費控除
  • 生命保険料控除
  • 寄付金控除
  • 住宅ローン控除
  • 青色申告特別控除(事業所得がある方のみ/副業ライバーは対象外)

なお住民税は、必要経費や所得控除の額に関連しないため注意してください。

5.ライバーの確定申告の流れ

ライバーが確定申告を行う際に必要な準備や、確定申告の方法について解説します。

5-1.確定申告前の準備

確定申告をするにあたって、準備するもののは次の通りです。

  1. 領収書や控除証明書
    経費の項目でも触れましたが、確定申告に必要な各種領収書や控除証明書などは大切に保管しておきましょう。
    具体的にはライブ配信の報酬明細や経費の領収書、所得から引かれる生命保険料控除の控除証明書などです。
    これらを紛失すると、経費や控除が認められなくなる可能性があります。
    決まったファイルに入れ、厳重に保管しておきましょう。
  2. 収入や経費を記した帳簿
    帳簿とは、収入や経費などのお金の流れを記録したものです。
    ライブ配信に関連する収入や経費の日付、金額、取引の詳細などを、項目ごとにまとめておきましょう。
  3. その他
    副業ライバーの場合は、本業の給与とライブ配信の収入を合算して確定申告する必要があります。
    給与の源泉徴収票を、手元に準備しておきましょう。

5-2.確定申告の方法

まずは、あらかじめ準備した収入や経費の帳簿、所得控除の証明書などを用いて確定申告書を作成します。
確定申告書は税務署や確定申告会場、市町村の担当窓口などで受け取ることが可能です。

確定申告書が完成したら、2月16日~3月15日の間に税務署へ提出しましょう!
市町村によっては、特設の確定申告相談会場で申告することも可能です。
また近年はe-Taxと呼ばれるサービスを利用して、確定申告書の作成から確定申告までをネット上で行うことができます。

ただし確定申告の経験がない方にとっては、少々複雑でわかりづらいかもしれません。
さらに青色申告の場合、自力で行うのが難しいこともあります。

そのようなとき頼りになるのが、ライバー事務所の存在です!
ライバー事務所に所属していれば、確定申告についての相談を聞いてくれたり税理士を紹介してくれたりと、様々なメリットがありますよ。

確定申告の経験がない方や不安がある方は、ライバー事務所への所属を検討してみてください。

ライバーの確定申告についてまとめ

今回は確定申告が必要になる要件や仕組み、確定申告の方法などを解説しました。

「難しい単語が多くて、自分で確定申告をするのはやっぱり不安」
「申告方法や内容を間違えたらどうしよう」

大枠は理解できた方でも、心の片隅にこのような気持ちはありませんか?
人によって申告する額や内容は大きく異なるため、このように感じるのも無理はないでしょう。

ライバー事務所に所属していれば、このような不安を抱く心配はありません。
普段のライバー活動だけでなく、確定申告もしっかりとサポートしてもらえるからです。

ライバー事務所PRIMEは、ライバーひとりひとりにマネージャーがついているのが特徴です。
確定申告のことはもちろん、日々のライバー活動に関する悩みや相談にも真摯に対応していますよ。

ライバー事務所に興味がある方は、PRIMEへの所属をぜひ検討してみてください!

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