ライバーとリスナーの適切な距離感は?PRIMEマネージャーに聞いてみた

「ライバーとして配信を始めたはいいけど、リスナーとの距離感がわからない」といった声をよく聞きます。

「DMをしてもいいの?」
「リアルに会うのは危険?」
「恋愛関係になった人っているの?」

リスナーとの関係を突き詰めていくと、たくさんの疑問が湧いてきますよね。

毎日の配信を親身に応援してくれるリスナーは特別な存在だけど、やり取りはどこまでOKにすればよいのか悩む方も多いはずです。

そこで本記事では、多くのライバーを支えるマネージャーとして活躍している坂口淳一さんのインタビュー回答をもとに、ライバーとリスナーの「適切な距離感」について徹底解説していきます。

<坂口淳一さんのプロフィール>

慶応義塾大学卒業後、新卒でヤフーへ入社。その後カヤックで広告制作、サービスプロデューサー、Rettyでディレクターやオウンドメディア立ち上げ、PMを経験。
前職では日本最大の傘メーカーであるシューズセレクションにてCOOを務める。
2020年7月にPRIMEへジョインし、ライバーサクセスのマネージャーとして活躍中。

参考:【社員インタビュー】自分の壁を突き破るような成功体験を求めて (ライバーマネジメントPRIME坂口淳一) | 株式会社PRIME

目次

1.コレはあり?配信中以外のライバーとリスナーのコミュニケーション

そもそも配信時間とは別にリスナーとやり取りするのはアリなのでしょうか?

まずは、ライバーなら知っておきたい「配信以外のコミュニケーション」について、坂口さんに聞いてみました。

Q.リスナーとのDMやLINEはアリでしょうか?

NGではありませんが、DMの対応で時間が割かれ生活が大変になってしまうのであればやめたほうがよいです。

リスナーさんとのDMやLINEなど、配信アプリ以外の場所でやり取りすることは禁止されていません。そのため、配信で仲良くなったリスナーさんともっと話してみたいと感じるライバーさんもいるでしょう。

直接やり取りすれば、配信時間中にはもらえなかったような感想やリアクション、応援の言葉もリスナーさんは投げかけてくれるかもしれません。
しかしリスナーさんが嬉しさのあまり、やり取りが頻繁になったり、長文になったりして、エスカレートしていくケースは少なくありません。

配信や日々の生活にも影響するほど時間を奪われるのであれば、DMなどは控えたほうがよいでしょう。

Q.実際にDMが負担に感じてしまうライバーは多いですか?

応援してくれているリスナーさんから連絡が来たら「返さなきゃ」と自分の時間を削って返信するライバーさんは、もちろんいます。

というのも、DMを受け取るライバーさんは「リスナーさんから連絡が来たから返さないと悪いな」などといった気持ちに駆られてしまいがちです。

しかし、対応が負担になるかどうかは、ライバーさんが置かれている状況によって異なります。
たとえば、3時間のライブ配信時間を毎日なんとかギリギリ継続できている状況であれば、DMはしないほうがよいと思います。

反対に、時間に余裕があり、配信時以外でもリスナーさんを喜ばせたいと感じるなら、DMを活用してみるのもアリです。

Q.リスナーと直接会うことはアリでしょうか?

直接会うのは、あまりおすすめしません。

過去に、リスナーさんと直接会ったライバーさんもいましたが、その後身バレなどのトラブルに発展しています。

別の事務所では、外出先でリスナーさんと遭遇してしまい、断りきれずに家までついてきてしまったケースもありました。

そのため、自分の身を守るためにも会わないほうがよいと言えます。

Q.リスナーのお願いを断れないライバーは多いですか?

リスナーさんに気を遣うあまり、断りきれないライバーさんは多いです。

実際、「普段アイテムで応援しているんだからいいよね?」と聞かれたら、困惑してしまいますよね。配信中はリスナーさんからの要望をやんわりと流せても、実際に会うと断る覚悟を持てず、トラブルに発展してしまう可能性があります。

また、ライバーさんが気を遣うと、気が大きくなるリスナーさんもいます。なかには、高圧的であったり、上から目線だったりする人もいて、信頼するのが難しいと感じるケースも。

そのため、弊社では「アイテムで応援してくれているから信頼、ではない」とライバーさんに伝えています。

ライバーの仕事を長続きさせるためには、「できないことにはNOと伝える気持ち」が必要です。

Q.配信中以外のコミュニケーションで他に気をつけることはありますか?

配信時以外は、Pocochaであれば「ファミリー」でのコミュニケーションが重要です。ファミリーとは、Pococha内にあるグループチャット機能のことで、ライバーさんが許可したリスナーさんだけが参加できます。

活用方法としては、自分の配信目標や結果を共有したり、配信での困りごとなどを相談したりすることをおすすめしています。ファミリー内で配信での情報を共有すれば、協力を得られやすくなるんです。

また、ファミリーで話しにくい場合にはひとりで抱え込まず、事務所マネージャーや信頼できる身近な人などに相談しましょう。

2.ライバーとリスナーの恋愛はあり?気をつけること

次に、リスナーとの恋愛についてです。

坂口さんに聞いた「ライバーとリスナーの恋愛関係」について、気をつけるべき点をお伝えします。

Q.リスナーと恋愛をしても問題ないでしょうか?

恋愛関係になった場合は、別れたあとにトラブルになる可能性が非常に高いです。たとえば、別れた後に逆恨みで個人情報をネットに公開されたり、SNSなどで叩かれたり。

実際にこういったトラブルも起きています。
そのため、別れた後のリスクをふまえたうえでどうするかを考えることが重要です。

Q.実際にあったリスナーとの恋愛のトラブルを教えてもらえますか?

具体的な事例を2つ紹介します。

<事例1>

彼氏がリスナーで、その友達がライバーをしており、別れた後に逆恨みで個人情報をそのライバーさんにリークされた。
その後、配信中やSNSなどで情報が拡散されてしまった。

<事例2>

個人情報を知っているリスナーである彼氏と別れたら、自分の枠を荒らされてしまった。

ライバーさんは、不特定多数のリスナーさんに向けてライブ配信をしているため、SNSやネットで個人情報を拡散されてしまうリスクがどうしてもついてきます。そのため、リスナーさんと恋人関係になることには、特に慎重になる必要があるでしょう。

「もし別れたらどうなる?」を想定して、注意深く行動していくことをおすすめします。

Q.リスナーとの恋愛で気をつけた方がいいことを教えてください

個人情報を共有するのは、可能な限り避けたほうがよいです。恋愛関係と言っても、相手が本当に信頼できる人かわからない可能性もあります。

少なくとも、相手よりも先に自分の個人情報を教えるのはやめましょう。

相手の情報についても、間違っていない確信が得られるまでは、信じないほうがよいです。

3.所属ライバーからのリスナーとの距離感の相談

事務所に所属するライバーからは、どんな相談があるのでしょうか。
相談内容例と対処法を聞いてみました。

Q.リスナーさんとの距離感に関する相談はどんなものがありますか?

最近だと、このような相談がありました。

  • 毎日DMが来るんですが、どうすればよいですか?
  • リスナーさんからDMでアドバイスが来るのですが、どう対応すればよいですか?

リスナーさんとのやり取りで、うまく対処できず困っているライバーさんがいることがわかります。

Q.毎日DMが来てしまうケースへの対処法を教えてください

無理せずDMに対応できる環境であるなら、問題はないと思います。
反対に、DMに対応するのが難しい環境なら、対応できないことをきちんと伝えましょう。

なかには、DMを断れずにどんどん自分を追い込んでつらくなってしまうライバーさんもいますが、それでは配信にも影響が出てしまいます。

断り方は「ごめんなさい、対応できません」など、シンプルに伝えるだけで大丈夫です。
もし、断ると怒るようなリスナーさんだった場合は、本当に自分を応援してくれるファンではないのかもしれません。

繰り返しお伝えしていますが、DMが負担だと思うなら、素直に「NO」を言える勇気を持つことが大切です。

Q.リスナーさんからのアドバイスへの対応の仕方を教えてください

まずはお礼を伝えましょう。
そして、参考にしにくいアドバイスだった場合には、スルーすることも必要だと弊社では伝えています。

リスナーさんからのアドバイスで悩みやすい例として、「アドバイスしているのになんでやってくれないの?」と詰められてしまうケースが挙げられます。

もしリスナーさんから強く責められた場合には、「〇〇という考えだからやらない」と自分の考えや主張をはっきりと伝えることをおすすめします。ライバーさんの想定以上にワガママになってしまうリスナーさんがいても、誠実に気持ちを伝えれば、よい方向に改善していくケースも多いんです。

ただし、きちんと伝えても状況が改善しない場合には、ブロックを提案することもあります。

4.PRIMEおすすめのライバーがリスナーと適切な距離感を保つコツ

最後に、「リスナーと適切な距離感を保つ方法」を坂口さんに聞いてみました。

ぜひ活用してみてください。

Q.PRIMEおすすめのリスナーと適切な距離感を保つコツはありますか?

PRIMEでは、以下をおすすめしています。

  • 配信で日々の生活が精一杯なら、DMは「できない」と宣言しておく
  • 配信以外にも時間に余裕があるなら、みんなが見られる場所(ファミリーなど)でやり取りする

DMが難しいことを先に宣言しておけば、配信時間中に少しでも濃いコミュニケーションを取ろうとリスナーさんも配慮してくれるかもしれません。

また、余裕がある方はDMをしてももちろん大丈夫ですが、やり取りがしんどくなってきたときには、正直に伝えましょう。

「DMはもうできない」と言って、怒る場合には、自分を本気で応援してくれていないワガママなリスナーさんである可能性が高いでしょう。

Q.DMでのやり取りできないことはどこで伝えておくと良いでしょうか?

DMのやり取りができないことは、複数の場所で伝えておくのがよいです。

<DMができないことを宣言する場所の例>

・SNSのプロフィール
・ファミリーのプロフィール
・配信中

リスナーさんにきちんと伝えたつもりでも、DMが来ることがあるかもしれません。その場合は、しっかりと相手にお断りの連絡をしましょう。

Q.DMができないと伝えることで、人気が下がったりはしないでしょうか?

DMができないと伝えたせいで、ライバーさんが不利になることをするような人は、本当のファンとは言えません。その相手は、ライバーさんの状況を考えず、自分本位になっていると思われます。

もし人気が落ちたら、と捉えるのではなく「できないことはできない」とはっきり伝えるほうが重要です。

リスナーさんに気を遣って合わせるよりも、対等な関係でいられたほうがお互いにとってもよい、とPRIMEでは所属ライバーさんに伝えています。

Q.逆にライバーさんがワガママになってしまうケースはないのでしょうか?

ライバーさん自身がワガママになってしまうケースは、まれにあります。
たとえば、アイテムをくれないリスナーさんをブロックしてしまうなどです。

このような場合では、ライバーさん本人が納得して行っているかどうかを、PRIMEでは重要視しています。ライバーさんのマネジメント実績に基づいたアドバイスは的確にさせていただきますが、本人のスタイルももちろん尊重しています。

ライバーさん本人が納得したうえでリスナーさんをブロックしているなら、それでもかまいません。ただしその結果、改善が必要だと感じられるときもあるでしょう。

自分の判断が間違っていたかどうかは、配信の結果やリスナーさんの反応によっていずれ気づくことができます。

Q.リスナーとの距離感や人間関係に困ったときはマネージャーを頼ってもいいですか?

もちろん頼ってください!
PRIMEのマネージャーは、所属ライバーに複数の選択肢を提案できます。

リスナーさんとの距離感で悩み、追い詰められた場合でも、メリット・デメリットをふまえて最適な答えを出すお手伝いをいたします。

PRIMEには、これまでマネジメントしたライバーさんのデータが蓄積されており、さまざまなケースに対応するノウハウがありますので、大丈夫です。

常によいと思える方向へ、ライバーさんを導く手助けをいたします。

リスナーとの適切な距離感をキープして安全なライバー活動を!

ライバーとリスナーは距離感を適切に保つことが重要です。
何度も伝えていますが、リスナーとのやり取りで負担を感じた場合には、すぐに相手に伝えることが大切です。

ひとりで難しいなら、事務所マネージャーやファミリーがいます。
配信での困りごとは、信頼できる人にその都度相談しながら、楽しく安全にライブ配信を続けていきましょう。

リスナーとのやり取りですでに問題を抱えていて、相談できる人がいないなら、PRIMEにお声がけください。これまでのマネジメント経験から、あなたが置かれている状況について適切な対処法もアドバイスできます。

ひとりで悩む時間が長引けば、トラブルになる可能性もどんどん高まるかもしれません。
もし、誰にも話せずひとりで抱え込んでいるなら、ぜひお気軽にご相談ください。

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